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紅のかなで2023、9月8日発売|サントリー日本ワインを解説

サントリーの日本ワイン「SUNTORY FROM FARM かみのやま メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン 紅(べに)のかなで 2023」が、2026年9月8日に数量限定で発売されます。「名前は聞いたことがあるけれど、どんなワインなのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、公式リリースで公表されている事実をもとに、このワインの中身、山形県上山市という産地の特徴、そして数量限定品を確実に手に入れるための考え方を整理します。発売前の「予習」としてお読みください。

目次

「紅のかなで 2023」とは|9月8日発売の基本情報

まずは公表されているスペックを確認します。サントリーの公式ニュースリリース(2026年6月30日付)で発表された内容です。

項目内容
商品名SUNTORY FROM FARM かみのやま メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン 紅(べに)のかなで 2023
色・タイプ赤/フルボディ
容量750ml
アルコール度数13.5%
原料山形県上山(かみのやま)市産ぶどう100%
価格オープン価格
発売日2026年9月8日(火)
発売地域全国(数量限定)

ポイントは「山形県上山市産ぶどう100%」という一点です。日本ワインには複数の産地のぶどうをブレンドしたものも多くありますが、このワインは産地が単一に絞られています。つまり、上山という土地の個性がそのまま味わいに出る設計になっているわけです。

なお、同じ9月8日には同ブランドから「結の香(ゆいのか) テロワールアンサンブル」も数量限定で発売されます。こちらは山梨・登美の丘ワイナリーと長野・信州塩尻ワイナリーの技術を融合させたミディアムボディの赤で、성格が大きく異なります。詳しくはサントリー「FROM FARM 結の香」9月8日発売|登美の丘×信州塩尻の解説記事をご覧ください。

2022から2023へ|「2作目のヴィンテージ」が持つ意味

この「紅のかなで」というワイン、実はまだ歴史の浅い商品です。

2022年ヴィンテージがデビュー作

公式リリースをたどると、「紅のかなで」は2022年ヴィンテージが新商品として初登場したことが分かります。発売は2025年9月9日でした。つまり今回の2023年ヴィンテージは、シリーズとしてまだ2作目にあたります。

ヴィンテージ(ぶどうの収穫年)とは、そのワインの原料ぶどうが実った年のことです。同じ銘柄でも年によって天候が違うため、味わいには差が生まれます。ヴィンテージの考え方そのものについては、ヴィンテージ(年号)の意味と保管の正解をまとめた記事で詳しく解説しています。

2023年の作柄について公式の言及はない

公式リリースの中味説明は、2022年ヴィンテージのものと大きな趣旨の違いがありません。「2023年は特別な当たり年」といった記述も一切ありません。

ここは正直にお伝えします。現時点で「2023は当たり年だ」と断定できる材料はありません。発売前の段階でヴィンテージ評価を語る記事があれば、それは推測にすぎないと考えてよいでしょう。実際の評価は、発売後に飲んだ人の声が積み上がってから判断すべき段階です。

上山(かみのやま)というテロワール

このワインを理解する鍵は、産地である山形県上山市にあります。

盆地の寒暖差と、水はけのよい土壌

上山市は四方を山に囲まれた盆地で、昼夜の寒暖差が大きい土地です。傾斜地が多く水はけがよいことも、ぶどう栽培には有利に働きます。水はけがよい畑ではぶどうの樹に適度な水分ストレスがかかり、果粒が過度に大きくならず、味わいが凝縮する傾向があるとされます。

公式リリースでも「陽あたりがよく、水はけのよい畑で育まれた凝縮感のあるメルロとカベルネ・ソーヴィニヨン」という表現が使われています。産地の自然条件と、造り手が狙った味わいの方向性が一致しているわけです。

ヨーロッパ系品種の適地としての歴史

上山市は、日本の中では比較的早くからヨーロッパ系品種(ヴィニフェラ種。フランスなどで栽培される品種群)の導入が進んだ産地として知られています。とりわけカベルネ・ソーヴィニヨンの適地とする評価があります。2016年には市が「ワイン特区」に認定されました。

また、山形県のワインは2021年6月に国税庁の地理的表示(GI)「山形」に指定されています。GIとは、産地名を名乗るための基準を国が定めて保護する制度のことです。ただし今回のリリースにGI山形の表示に関する記載はないため、ラベル表示については実物での確認が必要です。

筆者は東北のワイナリーやスーパーの売り場を継続的に調査していますが、山形県産ワインの評価はこの10年ほどで確実に上がったという実感があります。同じ山形の造り手については、高畠ワイン完全ガイドもあわせてお読みいただくと、産地の全体像がつかみやすくなります。

メルロ×カベルネのボルドーブレンドが日本で成立する理由

「紅のかなで」は、メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンをアッサンブラージュ(複数の原酒をブレンドすること)した赤ワインです。この組み合わせは、フランス・ボルドー地方の伝統的な手法にあたります。

2品種は役割が違う

品種一般的にもたらす要素
メルロまろやかな口当たり、丸みのある果実味、穏やかなタンニン
カベルネ・ソーヴィニヨン骨格、しっかりしたタンニン、余韻の長さ

タンニンとは、ぶどうの果皮や種に由来する渋み成分のことです。メルロだけでは輪郭がぼやけやすく、カベルネ・ソーヴィニヨンだけでは硬さが際立ちやすい。だから両者を組み合わせて、香りと味わいにふくらみを持たせるという考え方です。公式リリースの「香りと味わいにふくらみをもたせました」という説明は、まさにこの設計思想を指しています。

カベルネ・ソーヴィニヨンという品種そのものについては、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とおすすめ銘柄を解説した記事で詳しく扱っています。

日本で成立させる難しさ

カベルネ・ソーヴィニヨンは晩熟の品種で、完熟させるには十分な積算温度が必要です。日本の多くの産地では収穫期に雨が多く、栽培が難しいとされてきました。上山市のように寒暖差が大きく水はけのよい産地は、その条件を比較的満たしやすい土地といえます。単一品種で押し切るのではなく、メルロとブレンドして全体のバランスを取るという判断も、日本の栽培条件を踏まえた現実的な設計と見ることができます。

FROM FARMシリーズの位置づけと、価格の考え方

「SUNTORY FROM FARM」は、サントリーの日本ワインブランドです。「良いワインはよいぶどうから」という理念のもと、ブランド名には「すべては畑から」というコンセプトが込められています。

ブランド内には、フラッグシップの「登美」、自社ワイナリーの個性を表現するワイナリーシリーズ、産地の名前を冠したアイテム、品種名を掲げたアイテムなど、複数の階層があります。「かみのやま」を冠する本商品は、産地の個性を前面に出したタイプにあたります。

価格はオープン価格

今回の発売はオープン価格です。メーカーが希望小売価格を定めていないため、実売価格は販売店によって変わります。参考として、公式オンラインショップでは前ヴィンテージにあたる2022年が5,000円台で掲載されていました(2026年8月時点)。ただし価格・在庫は時期や店舗によって異なりますので、購入前に必ずご確認ください。

この価格帯は、日常的に飲むデイリーワインではなく、記念日や来客時に開けるクラスです。1本で判断するのではなく、「山形県上山市のぶどう100%の赤ワインを、この価格で試せるか」という視点で考えると納得感が出やすいと思います。

どこで買える?入手のコツと合わせたい料理

数量限定品を逃さないために

全国発売とはいえ数量限定です。実際の売り場では、次のような差が出ます。

  • 公式オンラインショップ:確実性が高い。発売日前後にサイトを確認するのが基本
  • 百貨店・専門店の日本ワイン売り場:日本ワインの棚が独立している店舗ほど入荷の可能性が高い傾向
  • 大型スーパー・量販店:店舗によって入荷の有無が大きく分かれる。国産ワインの棚幅で見当がつく
  • コンビニ・小型店:この価格帯の日本ワインは基本的に扱いが少ない

売り場を年間を通して見てきた経験から言うと、限定品は発売から2週間が勝負です。気になる方は9月上旬のうちに動くことをおすすめします。

合わせたい料理

フルボディの赤ワインですので、しっかりした味わいの料理と相性がよいと考えられます。

  • 牛肉の赤ワイン煮込み、ローストビーフ
  • 山形名物の芋煮(醤油・牛肉ベース)
  • 味噌や醤油を使った肉料理、すき焼き
  • 熟成タイプのハードチーズ

日本の産地のぶどうから造られたワインは、醤油や味噌といった発酵調味料とも噛み合いやすいという見方があります。無理に洋食に寄せず、いつもの食卓の延長で試してみてください。

よくある質問

「紅のかなで」はどう読むのですか?

「べにのかなで」と読みます。公式リリースでも「紅(べに)のかなで」とルビが振られています。メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンの香りや味わいが「ハーモニーを奏でるように重なる」という中味の表現に由来する名前と考えられます。

2022年ヴィンテージとどちらを買うべきですか?

2023年ヴィンテージの味わいは発売前のため、比較の材料が揃っていません。現時点では、店頭で手に入る方を選ぶのが現実的です。両方を確保できるのであれば、同じ銘柄の年違いを飲み比べることで、ヴィンテージによる差を体感できます。これは家庭でできる最も分かりやすいワインの学び方のひとつです。

すぐに飲んでよいのですか、寝かせるべきですか?

公式に飲み頃の指定は示されていません。一般論として、フルボディの赤ワインは開けてから時間とともに味わいが開くことがあります。まずは発売時期に一度楽しみ、気に入ったら2本目を涼しく暗い場所で保管して変化を追う、という方法が無理のない進め方です。

まとめ

  • 「SUNTORY FROM FARM かみのやま メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン 紅のかなで 2023」は2026年9月8日に全国で数量限定発売されます(750ml/アルコール13.5%/赤・フルボディ/オープン価格)
  • 山形県上山市産ぶどう100%。盆地の寒暖差と水はけのよい土壌が、凝縮感のあるぶどうを育てます
  • メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンのアッサンブラージュにより、香りと味わいにふくらみを持たせた設計です
  • 2022年ヴィンテージに続く2作目。ヴィンテージ評価を語れる段階ではなく、実際の味わいは発売後の確認が必要です

数量限定品は、迷っているうちに棚から消えます。気になった方は9月上旬にお近くの日本ワイン売り場をのぞいてみてください。

※価格・在庫状況は時期や店舗により異なります。※20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。妊娠中・授乳期の飲酒は避けてください。

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